[戻る]
「しつけの三原則」(転用)  2011.5.5

「しつけの三原則」
   森信三(教育者)
         『致知』1985年11月号
────────────────────────────────────

(「しつけの三原則」について)

 1、朝、必ず親に挨拶をする子にすること。
 2、親に呼ばれたら必ず、「ハイ」とハッキリ返事のできる子にすること。
 3、ハキモノを脱いだら、必ずそろえ、席を立ったら必ずイスを入れる子にするこ    と。

   じゃ、このしつけのコツはというと、まず、母親自身が、ご主人に対して朝の挨   拶をハッキリするようにし、また、ご主人から呼ばれたら、必ず「ハイ」とはっ   きりした返事をするように努力することです。

   この「ハイ」という一語によって、その人は「我」を捨てるわけです。

   つまりそれまでの意地や張りの一切を投げ捨てるわけです。
   同時に、それによって当の本人はもとより、一家の人びとの雰囲気までが変わり   だす。

   昔ね、登校拒否の中学生をもって困り抜いたお母さんから相談を受けたんですが   ね、その解決法はただ一つあるだけで、それは明日からあなたがご主人によく透   る声で「ハイ」と返事をされることですといった。

   その人はその通りしたんでしょう、その子どもはその後11日目にはもう登校し   だしたとのことでした。

   「ハイ」という言葉が本当にいえたら、非行少年でも徐々に変わってくる。とこ   ろが、本当に「ハイ」がいえる婦人は百人のうち、二、三人じゃないかな。

   表現を変えればね、これだけの俸給を得るために、主人がどれほど下げたくない   頭を下げ、いいたくないお世辞をいっているか――ということのわかる奥さんに   して、初めて聡明な母親となるわけです。